2018年4月14日土曜日

残雪スキー ナルミズ沢


  


2018.04.14日帰り

面子 : H藤原 L川原 F村田 W西山 E浦中

昨年秋から温めていた企画。日曜の天気が悪いので強行軍の日帰りとなった。メインピークは吹雪に阻まれ行損ねたものの、本題のナルミズ沢は広く快適でいい滑走だった。問題はその下の沢の徒渉と夏道だった。次はぜひ雪の多い3月に。
ナルミズ沢は広い。左がS字の脇にある大岩。

行動記録

4/13() 本郷部室20:00 – 24:00宝川温泉

4/14()
天候 : 薄曇り→稜線上ガス→北西風強く、最上部は吹雪。沢内部は視界良し→夜7時以降小雨。

宝川温泉04:15-05:07初沢出合(787m,デポ)05:39-05:58板幽沢橋(通過)-06:34 p1000 06:50-07:48 1320m地点(タルミ、シールつけ) 08:05-08:25 p1460(通過) - 09:12 p1620(通過) – 09:36布引山直前1650m 09:50 – 10:45 烏帽子山(通過) – 11:25烏帽子山と大烏帽子山のコル(1650m,通過) – 11:50 大烏帽子山下1770m (アイゼンにしてアタックするが強風敗退、滑走準備) 12:14 – 12:30ナルミズ沢二股(通過) – 12:40ナルミズ大岩(通過) -13:10広河原手前1200m (大休止、シール)13:40 – 14:37宝川1160m(偵察、徒渉) 15:51 – 17:07夏道沿い1150m –(登り返し)-17:26 ER1200m 17:38 – 18:15 p1000 18:20 – 18:25林道(通過) – 18:50板幽沢橋(通過) - 19:11デポ地(回収) 19:50 – 20:37宝川温泉 =()= 22:00道の駅水上

 

              宝川温泉の駐車場は、温泉の大手門の脇を右にすり抜けていった先にある。カラーコーンが置いてはあったが、特に注意書きなどもないのでどかして入る。広い駐車場にテントを張って就寝。まだ高気圧の影響下なので星空が見える。林道の上や周囲の山肌の雪は完全に溶け切り、雪崩の危険など皆無であるため、翌日は日の出前に出発することにする。西山のプラチパが漏水していたが、数には余裕があったのでよしとする。

すごい流れの宝川、雪少なし。

翌朝。日曜日の天気が悪いので、実質日帰り(p1000mでサイト)の予定で出発する。はじめは林道なので運動靴。一か所だけ、林道に雪が滑り台状に斜めに積もっていたが、端のほうは溶けていたので問題なく通過。初沢との出合いで休憩している際、林道が通れる以上、下で張ってもp1000で張っても変わらないと指摘を受ける。軽量化のためにここでデポを作ってしまうことにする。藤原さんのファインプレー。カラスにやられるといやなので、廃屋の中に隠した。

板幽沢橋では沢が轟音を立てて流れている。ここから先は雪が付き始めた。p1000でスキー靴に履き替える。雪はあるものの十分しまっており、斜度もきついのでトラーゲンのまま登る。結局シールを付けたのは1300m付近まで上がってからであった。なお1460m付近はほとんど限界上であった。限界下で一番高いサイト地は1380m付近であろう。ここは杉の巨木に囲まれていて安心できそうだ。
布引尾根から、曲がりなりにも景色が見えた。これが見納め

"薮"スキー。当然滑れない。
布引南稜線は雪付き十分。時折南風が吹くと雲が飛ばされて上州武尊方面の景色が見える。逆に、景色が見えたのはここまであった。布引山以降はずっとガスの中。烏帽子山の登りは確かに急斜面だが、シールで登り切れる程度。このあたりで川原は足がつってしまい、荷物の一部を西山に持ってもらった。頂上部分周辺では短距離だが薮が出ており、シールのまま上を乗り越えていった。これぞ薮スキー(?)。なお雪庇はほとんど落ちていたものの、時折一畳か二畳分ぐらいの巨大な雪のブロックが脇にあるので一応注意。

朝日岳方面との二股で。
              いよいよ大烏帽子に向けて最後の登り。途中までシールで登り、そこからはトラーゲンで上がることにしたが、ここはスキーをデポしてアイピケにすべきだった。あまりに急なのでいったん降りてアイピケにしようと思ったが、トップの話を聞くと頂上直下では北西からの暴風に吹かれたらしい。これまでは白巻稜線が強風から守ってくれていたということだろうか。聞くとかなり厳しそうであったので、ここで撤退してナルミズ沢を滑ることにする。

              はじめはコルまで滑って戻り、そこから沢の中にドロップする。少し沢の中に入ると風はやみ、視界も回復する。沢は思っていたより広いパイプ状で、皆思い思いに滑っていく。斜度はゆるく、滑走難易度としては初心者向けだろう。浦中は三月合宿で圧倒的成長を遂げたらしく、すいすい下っていく。結局沢割れもなく、快調に滑るうちにあっという間に二股につく。二股近辺にデブリはない。ここでいったん集合写真を撮り、さらに下っていく。大岩の時点で沢は完全に埋まり切っていた、かつ本ルート方面の尾根は雲に呑まれていたので、ER方面に進むことにした。大岩は真っ黒い巨大な岩の塊で、どう頑張っても見過ごしようがない。大岩の下のS字ゴルジュも完全に埋まっていた。横の崖に今にも落ちてきそうな雪のブロックが見えたので、ここは一人づつ通過。広河原手前で沢が露出したので、ここで滑走を終えて大休止とする。休憩中にテンらしき小動物がこちらに走ってきて我々に気づくやすごいスピードで去っていった。

              さて、ここからが苦しいパートの始まりだった。ERにとっていたのは左岸側だったのだが、そちらにわたるスノーブリッジがどうも心もとない。雪が落ちていて雪崩の危険がないことを根拠に、宝川に沿って夏道方面に進む。ウツボギ沢は100mほど上流に行ったところで難なく渡れた。夏道が宝川を渡るところではスノーブリッジが不安定そうに見えたので、先に川原が偵察に行ったのち、立ち木に支点をとり、L装のロープを使って確保(ムンターヒッチ利用)しつつ渡った。偵察と工作を含め、ここで二時間近く使ってしまった。夏道は細く荒廃していて見つけづらかったが、GPSでピンポイントに特定した。基本的に沢を見下ろす崖の中間部にトラバース道がついている。雪が部分的についていたり、薮っぽいところが多くて板が引っかかったりとかなり難儀することになった。ここはRFが難しく、村田をトップにほとんど薮の夏道を進む(道の具合としてはネコブの踏み跡程度か)。これ以上粘っても時間が無くなる危険が高い(&万一時間が無くなった場合に急斜面の夏道上ではビバークのしようがない)ので、いったん尾根に登り返し、登りのトレースに合流する形をとった。どんどん周りが薄暗くなり、日没直前になってやっと林道末端についた。一安心。
危なっかしいスノーブリッジを渡る

              一度通った林道をひたすら歩いて帰る。この辺で小雨が降りだした。途中のトンネルでサイトをしようという話もあったが、明日の朝に雨の中あるくのも嫌だということで、今日中に車まで戻ることにする。本ザックの重みに耐えながら無心に林道を下り続け、20時半ごろになってようやく車まで戻ってきた。

シーハイルをしたのち、道の駅まで行ってサイト。村田特製のマシマシ鍋が疲れた体にしみわたった。ショウガとニンニクは偉大である。
今回のGPSログ。大烏帽子まであと一歩。。。


まとめ

              今回の山行は思っていた以上に体力的につらい参考となった。大きな反省点として、(自分も部内も)”残雪期の沢の徒渉をなめすぎているという点が挙げられる。渡れるスノーブリッジの厚みや渡り方など、資料を作るなどして見識を広めるべきだろう。一方、雪訓で扱った確保方法の知識が役に立ったのはよかったと思う。

なお、今回の林道区間が異様に早いのは雪がほぼ一切なかったせいである。もっと雪の多い時期(3月など)は伸びると思ったほうが良い。

 


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