モミソ沢遡下降

システムの確認、初心者への対応を話し合いながら、丁寧に遡下降しました。
大棚上にて

記:久保
参加者
OBCL松岸さん、現役…3梅宮、(sL)久保、中津、2勝木、曾根田
※松岸さん、梅宮、曾根田は日曜のみ参加


2017/10/01(日)

快晴、曇り
9:00入渓点9:209:2725m9:389:422m>~9:58<右岸>10:21~<38m11:16~<2m11:36~<3mチムニー>~12:208m大棚、リード>~13:30<大棚上、ここから下降>13:50~<2m>~14:30<ゴルジュ上部>~15:003mチムニー>~15:1538m>~15:45<大きな支流>~16:0525m>~16:15入渓点16:5517:55大倉18:08=渋沢駅

土曜にも沢を登った我々は戸沢の河原で泊まった
周りも明るくなってきて中津に起こされたが、夢の続きを見たかったのでシュラフから出たくなかった。キリのいいところで起きるとスパゲッティをゆで始めており、私は茶飯を作った。砂糖も多めに持ってきたので、普段の2倍にあたる1.8L作る。パスタは普段の1.5倍の量だ。雲一つない快晴で稜線上は朝日を浴びて光を放っていたが、谷底には日が届かなかった。日曜参加組が到着するまで時間があるのでゆっくり過ごす。

 だいたい8:50ごろに到着するだろうと踏んで、その前に入渓点で待っておく。中津にヒルが何匹かまとわりついていた。ホーヤの声で3人が来た。沢装をつけて、松岸さんと講習の内容や懸垂、中津考案の新システムについて話し合って入渓。本日は完全な初心者役を用意して、その場合、どこでロープを垂らすかを丁寧に確認しながら進むことにする。
 岩の隙間に滑り込むようにして入渓。急に薄暗い空間になった。しばらく進んで25mが現れる。私がTR。ここには残置ボルトがいくつかあり、一つをセルフビレイにもう一つをTRに使った。次の2mは中津がT。ここは、Tに頼ってゴボウで登った方がよさそうだった。直後に右岸をTR。工作をするたびにシステム・支点の検証、初心者へどう対応するか、下降ではどこを支点にしてどう降りるかを話し合った。ハーケン打ちの練習なども行った。38mは右から巻いたのち私が水流左TR。梅宮は水流右を登ったが、上部が少し厄介。勝木曾根田はフリーで上段のみ水流右TRで上げて、初心者役になった中津は3段まとめて水流左TRで引き上げる。続く2mは落差が小さく、落ち口の足場が良いことから肩がらみをした。続く3mチムニーも肩がらみ。足元が狭い。ここで2年会にハーケン打ちの練習をさせる。
大棚

登る

 大棚下部に着いた頃には12時を回っていた。水などはとうに涸れており、大滝とは呼べない。お世辞にも端正とは呼べない大棚である。中津がリードをしたいと言う。過去のFBを見る限り上部が難しい(Ⅳ級)ので、TR無しのリードは止めてくれと言ったら不満そうだった。梅宮と松岸さんが左から巻いて、梅宮がTR。この巻きもあまりよくなさそう。落石が多いので2年会は十分離れたところで待機。中津は上からも確保したうえでリードをする(これが一番いいという結論になった)。脆い岩質でハーケンがなかなか刺さらず、下部は残置ボルトを使った。順調に登っていた中津も上部でつまり、やはりTRしといてよかったと感じた。続いて私が支点を回収しながら登る。やはり上部が難しい。逆層かつ脆いという意地悪なもので、足の置き場がない(フリクションが効かない)。結局残置ボルトの支点に足を乗せて登ったが、確保されて無ければこんなリスキーなことはできなかった。勝木と曾根田もTRで上げるが、2人とも上部でかなり苦労していた。
懸垂下降で降りる

 空は灰色に曇ってきてかなり涼しい。大棚上部より先は、どこにでもあるような落ち葉と礫の谷といった感じだった。懸垂の話をして、13時半より下降開始。懸垂は中津が作った。梅宮を先に出して、次の2mで懸垂のセットをしておいてもらう。その間に中津と私で懸垂中に手を放しても下の人が引っ張っていれば実際に止まるかを確かめた。ロープを張ってさえいれば確実に止まり、下の人も引っ張られることはないことが分かった。ロープ回収後降りていけば、懸垂はすでに用意されていた(以降も降りればすでに懸垂が準備できており、順調に下降できた)。木の下を無理やりくぐるようにして懸垂下降。50mロープいっぱいまで使った。続いてゴルジュ上部の懸垂は私。ここでも50mいっぱい使う。3mチムニーの懸垂は中津。38mは右岸尾根をトラバースし私が懸垂。ここもロープいっぱい。大きな支流を過ぎて2mCS辺りは右岸の懸垂を中津。だが、懸垂するほどでもなかったので、ロープを手掛かりに使って降りる。25mはフリーでクライムダウン。毎回の滝で、初心者はフリーで通すか確保するかを話し合っているが、ここでも3年会3人とも意見が異なった。もしかしたら、想定している初心者像にも多少のブレがあったかもしれない。このあとは快調に下って、暗闇から光の世界へ飛び出したのは16時を少し回った頃だった。
 デポを回収し、水無川を渡って沢装解除。松岸さんがヒルをたくさん持ち帰っていたが、それ以外の面子はほとんどいなかった。勝木はコッヘルに群がるアリを払うのに時間がかかった。
林道を歩いているうちに日が暮れた。迫りくる闇とともに秋の虫の声に包まれた。
例にもれず、あじゃって解散。


まとめ

 沢自体は水も途中で涸れてしまって、面白みに欠けるかもしれない。遡下降のちょうど良い練習になった。新システムや初心者への対応などを丁寧に確認し合いながら遡下降できた。


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