甲斐駒ケ岳

面子:3年:CL 大西 2年: sL 川原、sEW長根、H,sF野原 1年:W 飯沼、F梅宮、E西山
文責:川原

去年鳳凰三山から見た雄姿に憧れて、甲斐駒ケ岳に行ってきました。

日本三大急登に数えられるルートを、「新人錬成も兼ねて、麓の神社から山頂まで、標高差2200mを一気にかけ上がろう」との煽り文句で出した企画でした。一泊したためか、大してきつくもない(むしろラク)山行になってしまいましたが、好天に恵まれ、アスレチック的な要素も多く楽しめました。

摩利支天から見た甲斐駒ケ岳 左奥は木曽駒ケ岳、御嶽、両白山地など



行動記録
07/10(金) 
高尾駅 20:01=22:18 長坂駅 22:35=23:30 竹宇駒ケ岳神社駐車場

アプローチの時間になっても梅宮が部室に現れず、放置してあったザックのみ回収して電車に乗る。その後もなかなか連絡が付かず、sLはかなり焦った。高尾駅ではsLが中央線のホームを間違えていたせいで走る羽目になった。申し訳ない。無事乗車。ここで梅宮から連絡が入り、特急でリカバーすることが決定。一安心。梅宮は携帯の電池を切らしていたらしい。その後は何事もなく長坂に到着。梅宮と合流し、私用(ウイスキー工場見学)により現地集合だった野原を回収、入山連絡を入れる。タクシーで竹宇駒ケ岳神社に向かう。駐車場の奥の砂利道で寝たのだが、夜中車のライトが眩しく、あまりいい場所ではなかった。翌朝、砂利の林道をもう少し進むとキャンプ場らしきものがあったので、今度から前夜泊はそこの方がいいだろう。

07/11(土)
駐車場 04:30-04:35 竹宇駒ケ岳神社 04:40-05:33 1110m付近 05:43-06:30 1470m付近 06:40-(06:43笹平分岐)
-07:05 1600m鞍部手前(梅宮足攣り) 0730-07:19 1659m付近 07:30-08:10 1910m付近 08:25-
(08:37 刃渡り)-09:02 刀利天狗 09:12-09:50 旧五合目小屋 10:06-10:28 2250コル 10:33-11:25七丈第一小屋(水汲みなど) -11:37七丈小屋テン場

体操は野原。天気予報では11・12日共に晴れらしい。CLの人徳に感謝しつつ、軽快に歩き出す。駐車場を出てすぐの竹宇駒ケ岳神社にて道中の安全を祈願し、入山。川にかかる吊り橋を渡るとすぐにそこそこ急な上り坂。以後ひたすら高度を稼ぐことになる。先は長く、時間も余裕なので、ゆっくり進む。雲取1隊のペースの異常さが槍玉に挙げられていた。一ピッチ目の終わりで西山が腹痛を訴える。行動に支障はないそうなので、ビオフェルミンだけ飲ませて進む。笹平周辺の道は、1540m付近まで尾根上を進み、それ以降は地形図通りであった。1600m鞍部手前で梅宮が足をつる。ストレッチと水分補給をさせる。刃渡りはごく普通の岩場だが、それまでの単調な樹林帯の上りに飽きていた一行はテンションが上がった。一応一年会を挟んで通した。刀利天狗は2060m付近。祠と鉄剣がある。刀利天狗直下は桟橋と梯子の連続だが、特に問題なし。さして危険でもないはずなのに、トップの野原があれこれ叫んでいた。実際は木に頭をぶつけただけらしいが。西山と飯沼は楽しそうにしていた。
    五合目小屋跡はただの更地。テントは45天3~4張ほど張れるだろう。小屋跡からは七丈小屋への尾根がほとんど釣鐘のごとくに見える。野原いわく、薮だったら諦めている登り。基準がおかしいと思うのはsLだけだろうか。以降もこのような発言は何回か飛び出した。七丈小屋への急登は聞きしに勝る険しさであった。当然一年は挟む。垂直に近いとはいえ、しっかりとしたはしごが続く。一箇所だけ、鎖に頼って岩に乗り移る所があって怖かった。今回の全行程中最も危険な場所であった。昔の修験者たちは一体どうやってここを超えていたのか。悪天時などに五合目-七合目間を下るのはかなり恐ろしいだろう。
    結局午前中のうちにテン場着。水場のある第一小屋からテン場までは5分ほど歩く。サイトは14:00から。それまでは各自八ヶ岳や鳳凰三山方面を眺めたり、寝たりしていた。とにかく暑かったので、梅宮は銀マット日除けがわりに被っていた。夕飯は豆腐鍋とパエリア。うまい。16:00からは天図大会。等圧線が結構面倒。飯沼は割と上手くかけていたが悩みすぎ。西山は低気圧を一つ聞き漏らしており、等圧線と前線が直交していた。梅宮はEFWHレポートの復習を。宴会をしようとすると、梅宮が既に明日の朝のための荷物整理をしている。偉い。宴会では飯沼の誕生日(昨日)を祝う。野原の持ってきた白州(甲斐駒の麓で作られているウイスキー)は大好評であった。

07/12(日)
七丈小屋テン場04:30-05:06 八合目御来迎場 05:20-06:25甲斐駒ケ岳山頂 06:50-07:05摩利支天分岐 07:10-(空身)-07:20 摩利支天 07:30-(空身)-07:40 摩利支天分岐 07:50-(08:25 駒津峰)-08:55双児山 09:05-09:50 北沢峠

    朝は三四半。だいぶ慣れたらしく、一年会のサイトは早い。メニューは「そーめんもち」。二年会以上からは地雷ではないかとの前評判もあったが、きちんと試作してきただけあって美味しい。Fの梅宮いわく、「梅」茶漬けを使うところがポイントらしい。水を汲みに行き、出発。ここの水場は第一小屋にしかないので、次からは朝サイト分のポリを持っていったほうが面倒がないだろう(テント場から第一小屋まで往復10分程)。体操は長根。長根は風邪らしいが、行動には支障ないとのこと。出発後ほどなく朝日が差し込む。森林限界は2550m付近。出発後半ピッチにして八合目(2660m付近)に到着。八ヶ岳や北ア、鳳凰三山が朝日に浮かぶ。壊れた鳥居を超えて歩いていくと鎖場が連続するようになるが、一日目に比べればさして危険でもなく、一年も挟むまでもなく通過。途中岩に鉄剣が立っているところでは、何かの冒険譚でも始まりそうな景色だなどという話をしていた。巻道への分岐は頂上手前の小さいコルにある。分岐からピークハント。一年全員が参加し、一着は飯沼だったらしい。頂上は360度の大展望。2200mを二日間もかけて登った甲斐があるというものだ。各自岩に登ったり、写真を撮ったりしていた。梅宮が足攣り防止に塩分補給をしていて感心。











山頂にて集合写真




集合写真をとって下山し始めたところ、雷鳥の親子を発見。ちょこちょこと歩き回る雛のかわいいこと。ここからの道は登りとは打って変わって穏やかな砂斜面の下り。一瞬で摩利支天分岐についた。分岐に荷物をデポって、水のみ持って摩利支天へ。摩利支天からは甲斐駒の岸壁がそそり立って見える。あんな断崖をよじ登る人もいるというのだから恐れ入る。分岐に戻って出発しようとしたら50人近い団体とのすれ違いで5分待つ。北沢峠側の道は人気があるようで、これから行く駒津峰の稜線にもいくつかパーティーが見える。すれ違いが面倒そうだ。このあたりで「10:30のバス(実はこれはsLの勘違いによる、実在しない運行時刻だった)」に乗れるのではないか、という話になり、以降飛ばしていくことにする。途中甲斐駒の直登ルートがよく見えていた。いつかはここも登ってみたい。駒津峰は通過。双児山以降もとばして北沢峠着。皆様お疲れ様でした、はいいのだが…ここでsLの勘違いが発覚。大変申し訳ない。ただ幸いなことに臨時便が出てくれたおかげで、一時間待ちぐらいで済んだ。待っている間に反省会をした。夏合宿へのモチベーション(天候面での期待ともいう)が高まったようだった。北沢峠も広河原も携帯の電波は入らないので、緊急の連絡を入れる場合は小屋の電話を借りることになるだろう。途中の芦安温泉にて下山連絡。その後再びバスに乗って甲府に行き、駅ビル内の豚カツ屋で打ち上げ。飯沼はそのまま山梨にいるという知り合いのところへ行き、他は快速ビュー山梨号にて帰京した。














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