夏合宿上越隊


面子:OB1 松崎 3 L鈴木 前山 松岸 山中 2 FH一山 E大橋 W茂木 FH立竣 1 保田
期間:2013年8/5~8/12
平ヶ岳から巻機山までの上越国境の藪漕ぎに行ってきました。
比較的、天気にも恵まれ、無事完遂することができました。藪区間が長く大変ではありましたが、藪の醍醐味が味わえるルートです。


8/4() 

1420分に赤羽駅に集合する。見送りに来ていただいた桑原さんからメロン2個の差し入れと、松尾さんからの差し入れであるお茶を受け取る。1440分発の電車に乗る予定だったが、電車が来る時間になっても立峻が現れない。立峻の自宅に電話したものの連絡はとれないので、とりあえず電車にのって小出まで行くことにする。合宿始まっていきなり問題が起こりそうだったが、電車に乗るとすぐ後ろの方の車両から立峻が現れる。どうやらぎりぎり時間に間に合ったようだ。合宿初っ端から大問題にならない程度のやらかしをかますあたりさすが立峻といったところだろうか。ところで、立峻は60ℓのザックで来ていた。合宿の装備の量からして、ちょっと小さいのではないかと思ったが、本人いわく大丈夫とのこと。電車移動中に小雨が降る。天気の予報はアプローチ日時点で5日、6日の天気が悪く、それ以降は、まずまずといったかんじ。松岸曰く「何の為の入山予備日だ」。言っていることはもっともだが、天気予報が悪化したのは4日の5時の予報からなので勘弁してほしい。小出駅からはタクシーで登山口まで行く。登山口は電波が通らないので、タクシー移動中に高梨さんへ入山連絡を入れる。小出駅から登山口まではかなり遠く、道もカーブが続くうえに、何度か沢を渡渉していた。タクシーの金額はジャンタクと一般の2台で4万円程度。平ヶ岳は100名山の割に登山口までのアプローチが面倒なようだ。藪を漕がないとほかの山にもつなげないしマイカーを持っていないと行きにくい山だ。登山口の駐車場には5台ほどの車がとまっていた。駐車場のすみで就寝。少し虫が多かった。夜中に少し雨が降る。

8/5() くもり→くもり時々雨

5:10-6:00()6:10-7:05()7:15-7:45()@下台倉山7:55-8:40()@台倉山9:00-10:00()@白沢清水10:10-11:00()11:10-11:30池ノ岳-11:50()@玉子石12:10-12:30池ノ岳-12:55()@平ヶ岳13:20-14:20平ヶ岳西コル

5時出発。トップは2年会で適当にまわしてもらう。出発してすぐの下台倉沢で水を汲む。下台倉沢は結構な水量だったが、前情報通り木の橋がかかっており、雨でも問題なく通過できそうだった。下台倉山までは痩せ尾根になっていて、緩やかな登り。特に問題なく進む。ちなみに差し入れでいただいたメロンは2年会の中で話し合った結果、大橋と茂木が歩荷することになったようで、早く消費したそうだった。登りの途中で何か所かロープがかかっている場所もあるが、ロープを使わなくても登れる程度で、特に問題はない。前日や1週間前の雨のせいか、道はところどころえぐれていて歩きにくい場所もある。問題なく下台倉山へ到着する。下台倉山から台倉山までは、緩やかでところどころ木道になっている。ぬかるんだ道を歩かなくて済むのはありがたいが、木道自体も結構滑りやすくなっている。台倉山にて茂木の歩荷していたメロンをいただく。台倉山から先もしばらくは緩やかで、ところどころ木道。2つの水場については、台倉清水は看板を確認して、スルー。白沢清水は清水というより池糖だった。白沢清水でタルミをとるつもりが、アブのようなハチのような虫が多かったので、少し先まで移動してタルミ。白沢清水を過ぎて少しすると、池ノ岳への登りとなる。木道の登りを進むと、途中で森林限界に出る。池ノ岳山頂に着いたとき、少し天気がよくなる。池ノ岳山頂の姫の池もかなりいいところなのだが、せっかくなら、いい天気のうちにORの玉子石も見たいので、たるみをとらずに玉子石まで行く。しかし、玉子石に着くころには、完全にガスが出ていた。玉子石は、石自体の形はかわっているものの、あまり見所がないように感じた。多分、玉子石とその背景にある草原や池糖の景色を一緒に見るのがいいのだろうが、あいにくのガスで、風景があまり見られなかったのは残念だ。とりあえず、玉子石で長めにたるみ、大橋が歩荷していた方のメロンをいただく。玉子石を出発し、池ノ岳に戻る頃には、ついに小雨が降り始める。池ノ岳から平ヶ岳まではすぐに到着する。雨は一旦止んだものの、依然ガスがかかっており、展望はない。とりあえず、この平ヶ岳が今合宿、全行程のうちでもっとも標高の高い山なので、長めにたるみ、上級生の差し入れを開けた後、記念撮影をする。平ヶ岳山頂からついに藪入りとなる。山頂からしばらくは道が続き、道がなくなったあとも、踏み跡が少しの間続く。藪は情報通り、北側が薄い。トップと中継を、2年会4人、本体誘導を3年会でまわしてもらう。トップは、あまり連携がとれていないようだった。コル手前で草原がある。雷の心配がなければかなり優秀なサイト適地だが、天気が良くない日には、高い木がないためサイト地には向かない。04に書いてあった藪中80点のサイト場とはここのことではないだろうか。コルへの下りで、トップの大橋が間違い尾根に乗り、リカバーに時間がかかっていた。コル周辺に着いたのち、ザックを下ろして、Lと保田以外でサイト適地を探してもらう。コルからちょっと先くらいのところにまずまずのサイト場が見つかる。サイト地に着くころにはちょうど雨もやんだ。テントを張ったのち、12年会はサイトをしてもらい、3年会以上で水汲みに行く。コルから南の谷で、サイト地からはやや距離があったが、コルから降りるだけなら、5分強くらいですぐに着く。水量は少な目だったが、汲むのに困るほどではなかった。夕食のタコライスは立峻考案。レタスが傷んでいたため、半分は使わなかったが、味は問題なし。おいしかった。夕食の後は、すぐに就寝する。Lはオカン。夜に小雨が降る。雷も鳴っていたらしい。

 

8/6() くもり時々雨 午後に少し晴れ間

5:05-5:50()2072先コル手前6:00-7:00()7:10-7:45()@剣ヶ倉山8:05-9:05()9:15-10:20ER1分岐手前

5時出発。最初のピッチはトップのペースが上がらない。2072から先の下りは笹+灌木。一山と立峻が右におちる。トップと中継の連携がまだあまりできていないようだ。2pで剣ヶ倉手前のコルまで着く。休憩の合間に雨が降るが、すぐに止み、一瞬、晴れ間が出る。剣ヶ倉への登りは、情報通り192030mあたりに岩場あり。足の置場がしっかりあり、斜度もそれほど怖くなく、岩場自体の区間も短いので、問題なく通過できる。今回は1年生が1人なので、どうやっても上級生で挟むことになるのだが、1年生が複数人いる場合でも、挟んで通過すればいいだろう。また、剣ヶ倉への登りは、山頂直下の稜線も岩が出ていて、こちらは、距離は短いものの少し恐い。雨なら危険だったかもしれない。剣ヶ倉の山頂で長めにたるむ。丁度、登りきったあたりで再びガスが出始めたので、展望はいまいちだった。山頂は県境歩き隊の看板がある。また、auで電波3本。剣ヶ倉からの下りは灌木混じりの笹で濃い。前情報ではここが今合宿の中で最も濃いことになっている。後ろからついていくと、前情報程ではないようにも感じたが、多分、後ろにいたからそう感じただけで、トップは相当きつかっただろう。1793あたりで、やや薄くなる。1793の池塘は思っていたより水量があった。トップの様子は、大橋は安定して早く、一山が遅れ気味、立峻は藪に引っかかって抜けるのに時間を食って遅れてしまう。茂木はなんだかんだいいながら、そこそこのペースで安定しているといった印象。ところで、この日は、ナイフリッジを通過する予定なのだが、前日時点での予報が悪く、悪天の場合にどうするかというのが問題になってくる。タルミごとにラジオを聞いてみると、どうやら、午後からの予報は大気が不安定なため、群馬側は悪く、新潟はまあまあ、7日の天気はどちらも良いようだった。サイトMaxの関係で、ナイフリッジ前後でサイトを張れる場所は、ER1分岐上(林道5分読み替え)か予定通りのサイト地の1670m鞍部となる。そこで、ER1分岐周辺まで来たところで、一旦隊を止め、方針会議をする。結果、ナイフリッジを通過する時刻が14:0015:00になることを考えると、隊を進めるのはリスクが大きいこと、3日目、4日目のピッチ数が5p6.4pと短いことを考慮して、今日はER1分岐でサイトを張ることに決定する。サイトを伸ばしたがっていた立峻はなにやら不満気な表情だった。サイトをER1分岐で張ることに決めた後は、とりあえず、2年会と前山に少し先の方まで行ってもらい、現在地がER1分岐であってるかの確認をしてもらう。茂木曰く、現在地はER1分岐のやや先、前山曰く現在地はER1分岐のやや手前と意見が割れたが、暇になった時間で松岸がためしにGPSを使ってみると、現在地はER1分岐の手前であることが判明する。さすが藪L前山。サイト地は高い木もあり、藪中にしてはまずまず。ちなみに午後の天気は、12時ころに少し強めの雨が降った後は、少し晴れ間が出るくらい安定していた。結果論を言えば、ナイフリッジは通過できただろうが、あの時点の判断としては間違ってはいなったと思う。夕食のカレーを食べた後、少し早めに就寝する。Lはオカン。18時ころからしばらく雨が降り、雷が鳴っていたが、その後は徐々に天気は回復していった。

 

8/7() 晴れ

5:10-5:20ER1分岐-6:10()6:30-6:50-滝が倉山-7:20()7:35-8:20()@ナイフリッジ上8:45-9:40()9:50-10:15()@にせ藤原山10:30-11:05(水汲み)11:50-12:50()13:00-14:00()14:10-15:00()15:10-15:50(;天図たるみ+サイト地探し) 

5時出発。保田が朝サイト中に足をやけどしたらしく、Lポリの水を使って冷やす。幸い、少し痛いものの歩けないほどではないらしい。とりあえず、H装の包帯を巻いておいてもらう。出発してすぐにER1分岐を通過。ER1分岐周辺はネマガリダケ中心でかなり濃い。1p目で一山のザックの胸の部分のバックルが壊れたらしく、タルミの間に直そうとするが、無理そうなので、120テープを使って代用してもらう。次のピッチで一山が藪中で膝を打ったらしく、トップに大きく距離を離されてしまっていたので、本隊に入ってもらう。一山はとりあえず回復するまで本体にいてもらうことにし、散開が必要なさそうな間はトップ2人でまわしてもらうことにする。ER1分岐先からナイフリッジまでは尾根が細い。また藪もネマガリ中心で結構濃いので、サイト適地はない。ナイフリッジは2mくらいの岩場を登るところがある。スタンス・ホールドはしっかりあるので、通過にはそこまで問題ないが、落ちたら恐いので、やはり雨の場合の通過は危険かもしれない。ナイフリッジを登った先はタルミ適地。展望が良く、この日は、天気も良かったので平ヶ岳からの稜線やこれから向かう先の稜線もよく見える。ナイフリッジを越えた後は、一部、膝程度の笹薮があるが、基本、そこそこの濃さの藪。滝が倉はあまり特徴のないピーク。前日のサイト予定地だった1670m鞍部周辺は04の記録では、藪中65点のサイト場があるとのことだったが、あまり、テントが張れそうなところがない。松崎さんいわく、それっぽいところが少しあったそうなので、探せば、2張くらいなら張れる場所があったのかもしれない。その先のコルについても同様に、サイト適地はなさそうだった。ここまでのトップは、大橋が早く、立峻は大橋に一方的に勝負を挑んでいた。にせ藤原山の山頂手前は藪の背丈が高くなるが、山頂付近に近づくと、すぐに膝程度に戻る。にせ藤原山は、三角点もあり、展望のよい、良ピークだった。山頂には県境歩き隊の看板がある。ドコモの電波が入るとの前情報だったが、山中の携帯は電波が入らなかった。にせ藤原山から北東の沢に水汲みに行く予定だったため、とりあえず、沢に下りやすい辺りまでベロを下る。ザイルが必要との前情報もあったため、まず、松崎さんに偵察にいってもらう。松崎さんから、水が汲めるとの情報がまわってきたので、L以外の3年会3人と体力的に厳しそうな茂木以外の2年会3人に水汲みに行ってもらう。ここで水を全発にする。沢は、地図上で顕著にあらわれている沢へと流れる枝沢のところで汲むことができ、沢床に下りるところが険しくなっているようだ。また、沢床に下りるところでは、支点がないため手がかりの出しようがないらしい。下り10分、上り15分。草が滑るので上りは雨の場合、危険かもしれないとのこと。04でザイルをだしていたのは、おそらく、沢をもっと下ったところのことだろう。今回は上の方で水が出ていて、ラッキーだった。ちなみに、前日や前々日もそうだったが、上越国境東部はやけにトンボが多く、そのせいか、ちいさな虫はそこまで多くなかったため、水汲みを待っている間も、そこまで虫は不快ではなかった。水汲み後、藤原山を目指して再び、藪漕ぎを始める。この日は、濃い藪、長い行動時間、高い気温という条件の根性日であり、午後になると、トップにも疲れが見え始める。本隊に戻っている一山以外のトップは、立峻と茂木がバテはじめ、立峻は藪漕ぎ中に人のものとは思えない叫び声をあげはじめる。茂木も声には余裕があるように感じられるが、本人がバテたと言うとおり、ペースは落ちはじめる。大橋は、元気で、1人でやけに前の方まで進んでいた。藤原山まで到着したところで天図たるみとなる。天図たるみのあいだにサイト場を偵察に行ってもらうが、藤原山、藤原山から西の尾根には適地がない。東の尾根には樹林帯が見えるため、下ってみるが、竹藪のようなかんじで、しかも、平らな場所がないためサイト適地はない。しょうがないので、傾斜がましで、少しはスペースがある場所を探して、藪を刈り払い、なんとか2張のテントのたてられる場所を確保する。次の日に小屋で寝られることが分かっていないと心が折れそうな最悪なサイト場だが、しょうがないので、そこでサイトする。夕食は豚汁。この日は行動時間が長くなってしまったため、次の日の出発を1時間遅らせることを伝えて、就寝する。Lはオカン。テントでも寝心地は悪かったようなので、ある意味、オカンの方が良く寝られたかもしれない。虫が少し気になった。

 
8/8() 晴れ

6:15-6;45()@藤原山6:55-7:35()1659 7:55-8:50()9:10-10:05()1610 10:15-11:05()11:15-11:45()12:05-12:45()@大水上山13:10-13:50丹後山避難小屋

6時出発。藤原山山頂までの濃い藪を戻る。藤原山山頂は小規模な笹原。藤原山からの下りは灌木混じりでやや濃くなっている。ここで、大橋と立峻が時計をなくす。立峻はかなり思い入れがある時計だったらしく、ショックを受けていた。・1659から先は、前情報通り一旦薄くなるが、コルあたりから先でまた元の濃さに戻る。それなりに薄い藪を期待していたLとしては、だいぶ期待外れだった。3p目のタルミ場にてクワガタを発見する。久しぶりに見た気がする。今日のトップは、藪抜けが近いからか、やけに元気だ。特に、一山は完全に復活している。大水上山への登りの岩場については、1700m付近の岩場は、尾根の一部に岩が出ていて、斜度はやや急だがスタンスがしっかりしており、藪をつかみながら行けば問題ない。山頂直下の岩場は、岩がもろそうだったので、右巻きして通過する。大水上山直下は斜度60度近い急登なので、藪がなければ登るのはつらかっただろう。大水上山にて藪抜け。とりあえず、前半は乗り越えることができた。自分の企画なのに晴天の中で藪抜けできるのは感動だ。大水上山で長いタルミをとって、差し入れを開けた後、丹後山避難小屋へと移動する。道区間は保田にトップをしてもらう。避難小屋のデポ品は無事で、デポ品の上には利根実業の顧問の田中洋史さんから、激励と越後沢山攻略の方法が書かれたメモが置いてあった。曰く、越後沢山がこのコースの核心であり、沢状をつめるようにして行くとよいとのこと。茂木の知っている人らしく、茂木はテンションが上がっていた。デポ品を回収してのち、水汲みに行くが、デポの時に確認した水場は、雪渓がだいぶ溶けて後退しており、沢状を下って行っても汲めそうになかった。デポの時、十分に雪渓が残っていたので大丈夫だろうと考えていたが、Lの考えが甘かった。しょうがないので、ひとつ北の沢を見に行ってみると、一応水は出ていて、時間はかかるが汲める。ただ、少し汚い水だった。丹後山避難小屋の天水のタンクは300ℓほぼ一杯までたまっていたので、その水も煮沸すれば利用できるため致命的な問題にはならなさそうなのでよかった。ちなみに、このタンクの水の量についても、自分の下調べでは、40ℓということになっていたが、どこかで、調べ間違えていたようだ。申し訳ない。水汲みの後は、サイトを始める。デポ品の中からF共装を出し、寄せ鍋をつくる。Lは暇な時間で缶をつぶしていた。寄せ鍋はデポ品が使えるだけあって、なかなか豪華だった。夕食後も、明日が停滞日なので、そこまで早く寝る必要もないのでダラダラと過ごす。立峻はイヤホンで音楽を聴いていた。どうやら、イヤホンを付けている間は、他の人の話し声が聞こえない設定らしく、話しかけても反応しないが、時々、にやにやとしてしまい、声が聞こえていることがばれていた。Lは今日もオカン。冷静に考えれば小屋まで来てオカンする必要もないのだが、合宿のテンションは恐ろしい。

8/9() 晴れ 朝夕はガス

終日停滞

6時起床。朝食の味噌煮込みうどんを食べる。丹後山避難小屋はきれいな小屋で、しかも停滞日には1人もほかの登山客が来なかったため、広々と使うことができた。みんな思い思いのことをして過ごす。9時天で天図大会をする。12年にとってもらったが、さすがにL権者の2年会は問題ない。保田は天図をとるのは初めてらしく、山中や茂木に書き方を教えてもらっていた。10時頃にL、前山、立峻でORにとってあった兎岳までサブ装で行く。避難小屋から50分程で到着。道区間の立峻は、とにかく速い。兎岳は展望もよく、越後三山や上越国境稜線が見渡せるなかなかのピーク。それにしても、前日に登った大水上山の急登は遠くから見ると、一層、急に見える。よくあんなところを登ったものだと思えてしまう。兎岳で1時間弱ゆっくりし、避難小屋へと帰る。途中、利根川水源碑から三角雪田へとおり、水が汲める場所がないか探してみたが、無さそうだった。小屋に着いた後、昼食を食べる。メニューは予定では、ツナマヨご飯だったが、大橋がツナとサケを間違えたらしく、サケマヨご飯となった。昼食の後、すこしゆっくりして、明日の分の水を、天水を煮沸してつくる。ポリの耐熱温度が70度くらいらしく、煮沸した水を入れると微妙に膨らんでいたが、結局、問題はなかった。丹後山避難小屋は、登山道に出たところなら、午前中にはauで電波が入ったらしく、緊急連絡先に途中連絡をいれようとしたが、午後には電波が入らなくなっていたようなので、あきらめた。停滞日の夕食はカパマ。聞きなれない料理だったが、味はミネストローネに近かった。Lはオカン。当然だが、小屋前は快適。

8/10() 曇り

5:05-5:55()6:05-7:00()7:20-8:20 ()1710 8:30-9:35()1629ピョコ手前9:50-10:20 1629-10:50()11:00-11:40()@越後沢山12:20-13:05風の谷

5時出発。すぐに藪入り。最初は基本的に笹中心で薄い。ガスさえなければ、稜線も明確に見え、RFも楽だろうが、あいにくのガスでRFは難しい。笹は最初のピョコ辺りで背丈くらいの高さになる。・1710へののぼりは背丈程度の高いネマガリダケ。灌木も混じり始める。この辺りで一山がバテ始める。4p目に、一山を本隊へ入れる。去年の藪トレはこの・1710付近まできて引き返したわけだが、いま考え直してみても、ここまででは、何の見所もない山行だったと思う。・1710からの下りで、単独行で藪漕ぎしている人に遭遇する。藪の中だと「会う」というより「遭う」といった方がしっくりくる。さすがに藪中で人に遭うとは思っていなかったので驚いた。本谷山側から入って、丹後山まで藪漕ぎするそうだ。・1710ピョコの先は一応、サイト適地。ただ、少し尾根を外した程度で、高い木が近くにないので、天気が怪しい場合はあまり泊まりたくはない。・1710先のピョコで大橋と茂木は右からトラバースで登ろうとして苦戦していた。よっぽど濃くないなら、直登した方が楽に登れる。ピョコで2人を待ちつつタルミ。立峻は前日の昼食のあまりのマヨネーズを行動食として食べていた。それを見た、一山は行動食のクラッカーを取り出して、立峻に分けていた。クラッカーとツナマヨとはなかなか合いそうだった。一山の行動食は洒落たものが多い。次のピッチからは一山もトップに復帰。越後沢山への登りは、田中洋史さんからのアドバイスとは違い、2重稜線となっている尾根上を行く方針をとる。早めに沢状に下りていればもっと楽に進めたかもしれない。越後沢山への登りは、ネマガリ中心で、後半戦のなかで一番濃い藪。最後の1pRFの必要もなさそうなので、保田とLを除いた8人でラッセルをすることにする。13分で交代していくと、読みよりかなり早く越後沢山山頂まで着く。山頂はガスっていて展望がない。三角点の近くには、看板が2つ置いてあった。山頂で長めのタルミをとり、差し入れを開けた後、今度は、サイト地の風の谷へと向かって出発する。今日の前半にはバテていた一山もすっかり復活している。本人いわく太陽が出ていると元気になるらしい。越後沢山から先は稜線が細く、藪も薄い。特に問題なく、風の谷手前の岩まで着く。岩は情報通り、南に巻いて通過するのが、安全で楽。岩を越えるとすぐ、風の谷に着く。風の谷はきれいな草原で、高い木はないものの、稜線から外れたところにも草原が広がっているため、サイト地としても問題ない。いままでのFBはどれもこの場所を褒めていたので、自分の中で、かなりハードルが上がっていた感があったが、それでも期待を裏切らない程に良い場所だった。テントのヒモを結ぶ藪がなかったので、近くに落ちていた石とポリでテントを固定する。外サイトもできそうだったが、風が強かったため12年会はテント内でサイトをすることに決めていた。夕食のかぼちゃと牛肉のココナッツミルク煮は名前だけ見ると、地雷くさいが、実際は、カレー風の味でおいしかった。夕方に一瞬雨が落ちたが、すぐに止んだ。Lはもちろんオカン。
 
8/11() 晴れ

5:00-5:40()@本谷山5:50-6:30(+水汲み)@小穂口の頭8:00-8:55()1712 9:05-9:55()@汚い池塘先10:15-11:10()@下津川山11:35-12:30()@小沢岳手前コル12:40-13:10()@小沢岳13:40-14:30()1760m鞍部14:50-15:50(天図たるみ)16;20-16:45三ツ石山手前コル(サイト地)

5時出発。昨日の越後沢山からの下りと同様の薄い藪の細い稜線上を行く。すぐに本谷山に着く。本谷山は、もともとの名前が駒ヶ岳だったらしく、駒ヶ岳ファンクラブの看板が置いてあった。全国の駒ヶ岳を踏破することを目指した団体だろうか。本谷山から先の道は、エアリアでは道区間となっているが、全く刈り払いされていない。これは、藪だ。本谷山から小穂口の頭までの道を半分くらい進んだところで、やっと道らしくなる。小穂口の頭に着いたところで、水汲みに行ってもらう。水汲みの面子は2年会+松岸、山中。小穂口の頭から西にある沢のうち、北にある方の沢(登山道の隣の沢)に行ってもらうことにする。水場は水量が少なくて汲むのが大変だったようだ。また、沢床からの登り返しが急できつかったようだ。水も無事に汲めたので、完遂をめざして再び、藪入りする。小穂口の頭から先は、しばらくの間、稜線が細く、藪も薄い。総じて、群馬側が薄くなっている。1725の汚い池塘は文字通り汚い池塘。よっぽど水に余裕がない場合以外は汲みたくないようなかんじだった。その後も、細い稜線を通り、下津川山まで着く。下津川山までの登りの途中で、沢装のハンマーが落ちているのを発見する。いったいどの沢を詰めてきたのだろうか。下津川山で長めのタルミをとったあと、次は、小沢岳に向けて藪漕ぎ。依然、細い稜線は続く。稜線上は所々ハイマツで進みにくい。まずまずのペースで小沢岳手前コルまで着く。小沢岳への登りは08と同様に、左巻きで草原をつないで山頂まで出ることにする。稜線上を行くより、斜度は多少急になる分、藪を漕がなくてよいので、早い。30分程で山頂に着く。小沢岳山頂は展望はあるものの、虫が多い。また、電波は安定しないもののauの電波は入る。予定では、今日のサイト地は、この小沢岳だったが、ピッチ的に余裕があること、翌日が9.9pで登りも多いため、できれば今日のうちに進んでおきたいことを考慮し、サイトを伸ばすことを決定する。初日からやけにサイトを伸ばしたがっていた立峻はうれしそうだった。小沢岳から先も基本的に薄い藪でさくさく進める。しかし、トップはRFのたびに本隊を止めてしまっていたため、いまいち隊のペースは上がらない。途中、天図たるみをとりながら、進むとサイト地に着いたのは17時に近かった。三ツ石山手前コルは、やや細いが草原になっていてテントが張れる。高い木がないため、雷が心配だが、南側もやや斜度のある草原となっていて、逃げることは可能。テントを張った後、12年会はサイト、Lと前山、山中で水汲みに行く。水場は、サイト地から南へすぐ。沢床へ下りる道を探していた時間も含めて、下り10分程、上りは5分。沢床へ下りるところは急になっているので注意が必要。水量は十分だった。夕食は、八宝菜。安定したおいしさ。夕食後は、時間も遅いのですぐ就寝。L、オカン。さすがに虫が多くて不快。

8/12() 晴れ

5:25-5:55三ツ石山-6:15()6:25-7:20()7:35-8:35()8:55-9:10()@永松山9:40-10:35()@下トンボの頭[トトンボの頭]10:45-11:25()11:35-12:05()藪抜け@牛ヶ岳12:50-13:10()@巻機山13:30-14:20()14:30-15:35()15:45-16:40TWV小屋

出発時にポリが一つ見つからず、出発が遅れる。おそらく、プラティパがテントの中に入っているだろうということになり、ポリは見つからなかったが出発する。松岸は前日あたりから膝を痛めているらしく、下りが辛いらしい。2日前くらいから、いろいろな人が指摘していたが、一山はパッキングが下手らしい。もっとも、本人はうまい方だと思っているらしいが。出発から三ツ石山まではすぐ。とくに見所も無さそうなピークだったので、そのまま通過する。三ツ石山から1440m鞍部まで下った後、永松山まで400mの登りとなる。晴れていてRFも心配なさそうなので、保田と松岸以外の8人でラッセルする。藪も薄く、さすがにラッセルだと早いが、疲れる。1p半くらいで永松山まで着けたので、読みよりはかなり早かった。もし、前日サイトを伸ばしていなかったら、この登りを日中の暑い時間帯、しかも、それなりに疲れたた状態で登ることになっていただろうから、前日サイトを伸ばしたのは、結果的に正解だったかもしれない。永松山から先も下トンボの頭(トトンボの頭)、牛ヶ岳と藪抜けまで、2回の登りがあり、一番つらいところを越えたとはいえ、まだ、藪抜けまで気が抜けない。まず、1pで下トンボの頭に登る。ところで、このピョコは南から詰めてきている沢の名前が下トンボ沢なので、おそらく下トンボの頭が正しい名前なのだろうが、過去の資料ではトトンボの頭となっており、また、TWV小屋には上トトンボ沢の遡行記録もあったため、結局、下トンボかトトンボかよく分からない。下トンボの頭を越え、コルまで下った後は、牛ヶ岳まで最後の登り。途中、一山がバテていたのでタルミをとる。一山は前日の時点で行動食が尽きていたらしく、シャリバテしていた。上級生で、一山に行動食を分ける。その後は薄めの藪を順調に漕いでいき、牛ヶ岳分岐にて、晴天のなか藪抜け。トップの藪抜け1番乗りは立峻だった。藪抜け後は、牛ヶ岳でゆっくりたるんでから、巻機山で記念撮影をし、この日のうちにTWV小屋までゆっくりと下りる。終電には間に合わないため、この日はTWV小屋に泊まることにする。夕飯はすき焼き。かなりクオリティが高かった。

8/13()
6時半にTWV小屋を出発し、雲天にあいさつした後、バスで六日町駅まで行く。越後湯沢で温泉に入ったあと、高崎で時間をつぶして、夕方から打ち上げ。打ち上げは蓜島さんに教えてもらった朝鮮飯店で焼き肉を食べる。

まとめ
とにかく完遂できてよかった。天気は初日、2日目が悪かっただけで、あとはまずまずだったので、自分の企画としては上出来だと思う。コースについては、藪区間が長く、つらいものはあったが、それでも、途中で下りたいとは思わせないだけの魅力のあるルートだったと思う。水場の少なさからして、水はシビアだろうなと思っていたが、想定していた水場がほとんど使えた為、それほどは困らなかった。むしろ、サイトMaxと水場区間の長さのせいで、サイトできる場所、日数が相当限られてくるのが厳しく、あまり行程に融通の利かないルートだと感じた。今回は行動予備日を3日とっていたが、実際、停滞できる場所は上の条件のせいでかなり少ないので、ここまでとる必要はなかった。藪の濃さについては、ざっくりと言えば、情報通りに前半が濃くて、後半が薄いといったかんじ。前半23日目あたりはとくに藪が濃かったと思う。
本当にお疲れ様でした。

ピッチ数
1日目:8.7p
2日目:5.3p
3日目:9.8p
4日目:6.8p
5日目:停滞日
6日目:7.5p
7日目:9.2p
8日目:9.8p
総ピッチ数:57.1p

 

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