藪 幻湿原




藪トレ 幻湿原 FB

3*柏嶋、CL鈴木、sL村田、*八嶋
2E飯沼、梅宮(5)W大石(2)、久保(5)H島田(1)、張(3)、田嶋(1)、中津(5)F西山(3)
1今本、勝木、來住、佐久間、曽根田、武本、松峯

()内は今山行前のトップ日数。アプローチは車+電車。
 記:村田

7/1()東京=TWV巻機小屋 

電車組は22時過ぎに六日町駅、車先発隊は17時駒場、車後発隊は19時半本郷集合として、電車組は車先発隊の車で駅から小屋まで送った。本郷を出てすぐ、本郷3丁目の交差点のところで、sLFチェックでα米を忘れていることに気付いた。すでに神保町の登山用品店は閉まっていたので、セブンでサトウのごはんを購入した。23時前に翌日の起床時刻を小屋に着いている人たちに伝えようとしたが、電波が入りにくいことを失念しており小屋についたときには皆寝てしまっていた。さすがに20人もいると小屋は狭く、階段のほうまで人があふれていた。


7/2()TWV巻機小屋~幻湿原~柄沢山~幻湿原1   天気 

(巻機小屋)4:204:45(林道終点(ここで佐久間分離))5:386:29(1100m)6:437:50(1340m)8:079:13(1450m)9:2310:30(1560m、水汲み)10:4211:09(幻湿原)11:4413:20(1809p)13;3414:18(柄沢山)14:5115:28(1809pコル)15:4616:21(幻湿原)

起床時間を伝え忘れたので、3時半にsLが起床コールをした。起きて準備していると、sLは地図がないことに気付く。どうやら本郷のコピー機に置いてきてしまった模様。sLは六日町まで車でコピーしに行くつもりだったが、CLその他3年会と相談した結果、隊員の予備地図が十分にあるのでいいだろうということになった。準備中に佐久間の足の様子を見ようとしたところ、足は問題ないが昨晩から胃の調子が悪いという。今朝も水を吐いてしまったらしい。本人は様子を見たいというので、胃薬を飲ませてとりあえず1p歩かせることにする。体操をして、飯沼トップで出発。小屋の裏にある橋から沢沿いに伸びている道でいったん止まるが、駐車場管理小屋前で右へ分岐している林道を進み、堰堤下の藪入り地点まで問題なく進んだ。堰堤下で隊員に藪装を着けさせている間、佐久間に水を飲ませて様子を見るが、すぐに吐いてしまった。水分を取れないようでは厳しいだろうということで、佐久間は下山させることにする。柏嶋に佐久間を小屋まで送ってもらった。柏嶋が戻ってきたら、堰堤の下を通って藪入り。川の水は少なく、渡渉は全く問題ない。


藪入り



はじめは薄い藪で快調に登っていくが、すいすい進むのでとても暑かった。1回目のたるみでは水が5発なくなり、若干焦る。余裕をもっておいてよかった。露岩は1つ目は直登、2つ目は左巻きした。1340から傾斜が緩くなり始めたところで、右へ散開を開始する。1340あたりはナナカマド台地というらしいが、ナナカマドは生えていなかった。右へ進むと窪状になっているところを通過するが、正解はもっと奥のほうにある沢である。この沢には赤布があり、到達すればそれと分かるだろう。トップの西山を沢の右側にある小尾根に乗せながら、本隊は沢上を進む。途中沢は分岐するが、正解は右のほう。声の届く範囲で、梅宮に左の沢を偵察してもらう。分岐してからしばらくすると右側の展望が開けてきて、進んでいた沢が不明瞭になるので、このあたりで右へ進み、幻沢本沢に出る。1450mのたるみで出発しようとしている時、トップの田嶋が馬鹿力でマップケース接合部を引き裂いてしまった。臨時で本隊の柏嶋のマップケースと交換して対応した。1550mあたりから水が出てくる。水量は豊富で、水汲みはすぐに終わった。幻沢、幻湿原には雪渓は全く残っていなかったので、雪がない年でも水は大丈夫だろう。幻湿原には雪が全く残っておらず、草が青々と茂っていて青い花が咲いていた。幻想的な光景に、一同感動のため息をもらす。

幻湿原

翌日の天気予報がよくなかったので、ここでデポしてsub装をつくり、柄沢山へ出発した。トップはルートFのラッセルを選択。ルートどりは悪くなかったと思うが、1年会が笹壁に苦戦しており、読み以上に時間がかかった。また、漕ぐのが遅い人とその前の人との間隔が空いてしまったり、先頭が伸びていたりしてラッセルがうまく機能していないように感じた。それでも、威守松尾根を経由していたらもっと時間がかかっただろう。1809p南コルではなく、1809pを直登したが、1809pの西側はずっと藪なので、いちどコルの草原に出てから1809pに行ったほうが早い。柄沢山まではずっと腰あたりの笹原で、尾根の東端沿いに行くと薄くて進みやすい。

柄沢山からは朝日岳への稜線が一望できる

柄沢山で長だるみして、1809p南コルで鈴木が歩荷してきた野原差し入れのスイカをいただく。藪トレでは、3年会がスイカを差し入れるのが恒例となりつつある。

1809p周辺の草原はWindowsXPの壁紙のようである

湿原サイト

下りはコルからトラバースしてルートFをサッとおりた。夕飯はちらし寿司とみそ汁で、うまかった。今本がFのアルファ米と普通の米を混同していて、普通の米を持ってきていなかった。まぁ、確かにF表は分かりにくかったかもしれない。サイト中に虫が出てきてうざかった。久保、中津、西山がオカン。夜は星が見えたらしい。

7/3()1~威守松山~巻機小屋   天気 時々

(幻湿原)4:405:28(尾根上)5:386:37(1500m)6:508:01(1340ベロ)8:209:22(1310m)9:3610:48(威守松山)11:0012:01(巻機小屋)

34半とする。朝は中華がゆで、張が大久保で調達してきたというピータンやザーサイが入っていておいしかった。天気は曇りだが、雲が高く視界は良い。1p目の威森松尾根にとりつく笹壁はラッセルで行く。尾根に出るまで1pかかってしまった。この登りで田嶋がマップケースを藪に持っていかれたので、トップからは下げることにする。尾根上に出ると、今から下りていく尾根が一望できる。はじめは薄いが徐々に灌木が出てきて、1600mまでいくと藪が背丈を超え見通しがきかなくなった。このあたりから北にゆるい間違い尾根が伸びているが、確かに漫然と下っていると植生に流されて落ちていきそうなところだった。1500mRF開始ポイントからは、藪合宿に参加する2年会をトップに据え出発する。が、尾根から少し右に外れたところでたるんでいたにもかかわらず、トップは尾根に戻ろうとしないで直進し、中継もろともそのまま右に落ちていった。本体は尾根上を通す。トップと中継はリカバーしようとするが、標高を上げずに斜めにリカバーしようとしたためなかなか尾根上に戻ってこず、本体を進めてしばらく先での合流となった。合流してからは散開しつつひたすら角度290度を切って進む。1500mからの台地は小さな起伏があり、地形ばかりを見ていると惑わされる。ひたすら角度を切って進むのが良い。トップは角度を外さず直進し、ほぼ一直線で1340ベロに到達した。お見事。1340についたころからガスが出てきて視界が効かなくなった。ここからコルに下りるところが意外とRFポイントで、藪が濃く傾斜が緩やかなのでダラダラと南に落ちがちである。実際トップは一部南に落ち、本体も南のほうに入りかけたが中継の誘導で正しいルートを進んだ。ここを越えるとあとは一本道だが、なかなかペースが上がらない。去年、一昨年より明らかに藪が濃くなっている。今年の寡雪のせいで藪が例年より茂っているのだろうか。威守松の東側に少しある登山道も藪が濃くなっていて、山頂にはロープが張られていた。威守松山で藪抜けの解放感に浸っていると、突然バケツを返したような雨が降ってきたので、すぐに出発する。土砂降りで地面がぬかるんでいて、大変降りにくい。小屋へ降りる登山道は、予備審資料には900mから伸びる尾根上に書いたが、実際は860mくらいから出ている。分岐にはプラ看板があり、一目でそれと分かるだろう。小屋に着いたら、しばらくまったりした後反省会をし、電車組を車で送り届けてから帰路についた。電車組は六日町から徒歩5分にある公衆浴場(平成24年開業)へ行ったようだ。きれいで安いのでこれからはここでいいだろう。車組は越後湯沢で江神温泉に入り、前橋のステーキハウスで打ち上げをして帰京した。

まとめ

藪山行の醍醐味が詰まった山行であった。藪も薄くはなく、RFもあり、なんといっても上越国境稜線の美しさを味わえるのが幻の良いところだろう。

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