奥多摩 日陰名栗沢 甚助窪 大雲取谷

・沢L養成 (企画者 白濱)
・入山地域 奥多摩(日陰名栗沢 甚助窪 大雲取谷)
・入山期間 5/3~5/5
・面子
��大城 広瀬 
��被EF秋山 
��被H木村 L白濱 W塚越 
��安達



◎5/2(水)晴れ
奥多摩駅930タクシー待ち1000~1020日原林道入り口~1100日陰名栗沢出合▲0
実習に時間がかかり、自分だけ遅刻。他の人は既に奥多摩駅に集合していた。タクシーは出払ってしまっている。少し待ち、タクシーに乗って入れる所まで入ってもらう。と言っても、大した所まで入ってくれる訳もなく、長い林道歩き。満月が林道を煌煌と照らしてくれるのでヘッデンがいらない。日陰名栗沢出合には意外と早く到着する。そこで木村の米忘れが発覚。明日安達さんと連絡が取れれば、そのとき頼む事にする。明日は早いのですぐに就寝。
◎ 5/3(木)晴れ午後から時々雨
▲0 515~630 一の沢手前4m~855 三の沢出合~950 四の沢出合 1000~1050 1320m 1100~1155 稜線 1205~1325 堂所 ~1400 懸垂地点~1430 堂所 1440~1527 830m 1537~1630 お祭 1640~1710片倉沢出合▲1
5時に出発としていたが、色々あって5時15分に出発。日原川への踏み跡は明瞭。徒渉も問題無し。出合からすぐの5mは右巻き。降り口で木村がザイル手がかりを出す。支点を枯れ木から取ろうとしていたので注意する。次の5mトイ状は右巻きTR。一の沢手前の4mもTRで水流沿いを登る。次の5mもTRで水流沿い。倒木からランナーを取っていたが角度があまり良くなかった。20mナメは手がかり1回。二の沢の次の7mは木村が水流右を行き、秋山が右巻き。巻きは工作が面倒なので、水流右をTR手がかりにする。水流右はザックがあると大変登りにくいので、大城にはザック無しで登ってもらう。ザックは秋山が懸垂で降りて、右を巻いて回収する。懸垂のとき、もろに水をかぶっていた。2段8mは下段のみTR。
この後は何もなく、ひたすら登る。1320m付近で水涸れかと思ったが、1550m付近から水が再出。一昨日の雨のせいか?稜線が近くなった所で塚越が踏み跡を発見。それを辿って稜線に着く。木村がシャリばて気味。この時点で読み通りなら下降開始目安ぎりぎり。巻き道を使い、急いで堂所に向かう。途中、大城が足が痛いというので、止まる。沢足袋が小さかったらしく、軍足を脱いで回復する。堂所にはギリギリ到着。明瞭な作業道がある。堂所より上にも看板のある作業道があり、そこからならF2大滝上に出られるのではないか。
堂所から下降開始。しっかりした作業道であるが、沢が近くなった所で少々通りにくくなる。そこからダブルで懸垂という事にして、セッティングしてもらう。雲行きが怪しく、その間ラジオを聞く。すると、所によりにわか雨または雷雨、との予報。折悪しく雨が降り出す。雨が止むのを待つ時間的余裕もないので、せっかくセッティングしてもらって申し訳ないが、登山道を下る事に変更。早々に堂所へと引き返す。
堂所からは単調な下り。適当な事を考えているうちに登山口に着く。そこからお祭に下りそうな林道を進むが、登りはじめたので、エアリアで確認すると、途中で終わっている。一旦戻り、上から2本目の林道を下ると所畑に出た。携帯が通じたので、小松に連絡。加えて、安達さんに木村の米と天図を調達して頂く。
片倉沢出合でサイトをし、焚火をしていると雨が降り出す。ツェルトをかぶってやり過ごす。その間に安達さんと広瀬が合流する。雨はやんだが、いつ降り出すかわからんので、ツェルトを張り、寝ることにする。しかし、結局ツェルトの中で寝たのは自分だけ。大した事もしてないのに、12時間行動という、疲れるだけの日だった。
◎ 5/4(金)晴れ
▲ 1 300起床420発~448 塩沢橋 520~600 3mゴルジュナメ滝~705 5mナメ~900 4mナメ滝上~942 3mナメ状-4mナメ状~1000 諸左衛門谷出合 1010~1130 4m幅広~1240 奥甚助窪出合 1250~1410 2段10m上~1455 1410m 1505~1520 3段20m下~1720 3段20m上~1750 ブナダワ▲2
3時起床。葛葉の泉のごとく釣り師の車が入ってくる。4時発としていたが、大城が遅れる。まだ慣れていないのだろう。そのかわり、林道歩きはみんな早い。塩沢橋から右岸に林道が通っているが、足慣らしもかねて、沢中を行く。林道は途中で崩壊しつつ、結構しつこく続いていた。1ピッチ程歩いてようやく最初の滝へ。3mは秋山が水流右を、8mは木村が右凹角をTR。8mには残置がある。5mナメはフリーでいいが、次の4mが嫌らしい。右岸の小尾根に乗って高巻くのだが、残置ロープのある所の一歩が、高度感があり怖い。初心者にTRが必要なのだが、戻るのはもっと怖い。色々考えたあげく、リードFIXで上から残置手前まで行き、そこから余ったザイルでTRする事にした。木村が行き、秋山がビレイヤーとなる。木村がTRをしている間に秋山に降りるためのFIXを張らせる。全員登りきるのに実に2時間もかかった。小尾根までFIXを張らずに、TR+手がかりで登らせても良かったかもしれない。3mナメ状-4mナメ状はまとめて巻く。ザイル手がかりを二つとスリング手がかり一つ出す。
諸左衛門谷出合でたるみ、小滝を越えて進む。やや倒木が多いが、水量も豊富で、美しい渓相。途中で手がかりを1回出すが、このときまたしても木村が枯れ木を支点にしようとしていたので注意する。4m幅広は右を秋山と木村、左を自分と塚越が登る。どちらもなかなか難しいので、右をTR+手がかりで登らせる。その先の4mを倒木の左をザイル手がかりでこえ、しばし行くと、次の4段10mが現れる。4段の美しいナメ滝である。下2段はフリーで、3段目は2条の水流の真ん中をTR。4段目は手がかり。そのすぐ上に奥甚助窪出合がある。
ブナダワ通過リミットを15:00としていたが、この時点でほぼ絶望的。少なくともブナダワまでは行かねばならぬので進む。2段10mは下段を水流右。上段は木村が左を巻き、秋山が右ルンゼを登る。木村が左巻きから戻る時、あり得ない所を下っていた。どちらも面倒なので、上段と下段を同じ支点からTR。上段は水流中TR+手がかり。このとき二人のザイルワークの遅さに内心イライラしていた。その後はひたすら登り、1340m付近の二股に到着。遡行図の大岩の支沢とその次の支沢は、ここで連続して現れる。
小滝を連続して越えていき、いい加減疲れた頃、目の前にそびえるは3段20m。心が引き締まる。木村が水流中を行き、秋山と自分が左のバンド状を伝っていく。水流中は難しく、リードしても良かった。左のバンドは高度感があり、岩ももろく、怖い。色々工作するよりは3段すべてTRで上げた方が安全と考え、右岸の薮の中から支点を取り、下段を秋山がTR+手がかりで確保、中段を木村が、上段を自分が確保し、3段階のTRとする。その間、右の薮を塚越が見に行くが、戻ってくる。無事越えた頃には2時間が経っており、日の入りまであと1時間という状況。
3段20m上で水涸れしたので、全発汲み、ツメに入る。薮こぎ10分とあるが、それほどひどい薮ではない。あっという間に稜線に出てほっとする。今日も12時間行動となり、皆疲れている。しかし、昨日に比べると、充実感はある。
飯を食い、焚火をして就寝。天気予報では5/6の天気が雨なので、明日がGW最後の行動日となるだろう。
◎5/5(土)晴れ
▲1 350起床525発~615 タルミ 625~650 日原林道~ デポ回収 ~825発~850 小魚留の滝 ~1000 小魚留の滝上~1030 崩壊地のプール~1100 プールの対岸~ 1130~1230(偵察) ~1320 権衛門谷出合~1430 大ダワ 1500~1530 デポ地 1600~1710 東日原=(バス)=奥多摩駅

皆で寝坊。塚越も10時天を取り忘れる。やはり疲れがたまっているらしい。今日の行動は軽めにしようと決める。しかし、サイトがイモい。米炊きに1時間もかかっている。秋山ちゃんと指導しなさい。そのかわり、唐松谷林道は早かった。デポを回収し、入渓。この時点で、今日は崩壊地まで行って、適当に大ダワ林道に上がって帰ろうと考えていた。
入渓点の吊り橋からフリーで降りたが、手がかりがあっても良かった。すぐに小魚留めの滝に到着。TRとFIXをして右巻き。思ったよりもあっさりと越える。このとき、大城が通過する前に広瀬を通していたのはまずかった。その後右岸の崩壊地が見えてくるとプールは近い。崩壊で埋まったゴルジュを通過するとプールが現れる。安達さんの時はもっとでかかったらしい。それでも泳ぐには十分で、魚がうじゃうじゃいる。
さあ泳ごうとしていた所、対岸の崖から人が降りてくる。釣り師かと思ったら道迷いの遭難者であった。とりあえず、はしゃぎながら泳ぐ。水は冷たく、意外と前に進まない。安達さんが早かった。対岸に着いて、遭難者から話を聞いてみる。どうも迷ってこの谷にたどりつき、僕らがいるのを見て降りて来てしまったらしい。なんとかして道まで送らねばと思い、安達さんと塚越と木村に左岸に上がれそうな所がないか、この先は行けそうかを1時間のリミットを切り、偵察して来てもらう。右肘にけがをしていたのでその間に治療をする。偵察によると、どうやら登れそうな所があるとの事なので、進むことにする。しかし、滝が2つ程あるらしい。安達さんのハーネスを貸し、塚越にサポートをお願いする。
3mCSはTRで右を登り、5mは中央リッジ状をTRする。権衛門谷出合から少し行った所で左岸に上がる。TR+手がかりで権衛門谷出合に向かって伸びる小尾根に乗る。そこからは尾根伝いに適宜手がかりを出しつつ進み、無事大ダワ林道に到着。
ここからは分かるというので、ここでお別れする。僕らは沢装を解いてうだうだ下り、見晴らし亭へ。見晴し亭で塚越に天気を見てもらうと明日の朝3時から雨との事なのでさっさと帰る事にし、東日原に行く。あとはバスに乗り奥多摩駅で解散。山では何が起こるかわからないという思いをしみじみ感じる1日だった。
まとめ
日陰名栗沢は楽しいのは最初だけで後はつまらない。甚助窪は遡行に丸一日かかったが、それだけ楽しい沢だった。大雲取は多くは語るまい。

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